漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は証の自己判定テストご利用ください。
実証
- 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
初期糖尿病(境界型糖尿病)に用いられます。 - 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
糖尿病の原因となる肥満症の治療に用いられます。 - 大柴胡湯(だいさいことう)
糖尿病の原因となる肥満症、高血圧、動脈硬化、脂肪肝に用いられます。
中間証
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
糖尿病によるのどの渇きや尿量減少、水滞症状の改善などに用いられます。 - 五苓散(ごれいさん)
糖尿病によるのどの渇きや尿量減少、水滞症状の改善などに用いられます。 - 柴苓湯(さいれいとう)
吐き気、食欲不振、のどの渇き、尿量の減少などの改善に用いられます。 - 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
糖尿病からおこしやすい冠動脈の動脈硬化の予防に用いられます。
虚証
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
中年以降の人の糖尿病のほか、高血圧、前立腺肥大症などに用いられます。 - 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
糖尿病性の神経障害によく用いられます。 - 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
糖尿病性神経障害の緩和に使用されます。 - 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
糖尿病にともなう口の渇き、尿量減少、疲労倦怠感、食欲不振などの改善に効果があります。 - 四君子湯(しくんしとう)
糖尿病が進んでいる場合の胃腸機能の低下、慢性胃炎、胃もたれ、胃下垂、倦怠感、手足の冷えなどに用いられます。 - 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)
糖尿病にともなう残尿感、頻尿、排尿痛の緩和のほか、泌尿器疾患(膀胱炎、腎孟炎など)に用いられます。 - 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
糖尿病の大きな原因となる肥満症の改善に効果があります。 - 六味丸(ろくみがん)
糖尿病にともなう排尿困難、むくみ、かゆみ、足腰のしびれ、腰痛などの症状の緩和に使われます。